子供のころ夢中になったことが今凄く役に立ってます。

うちの長男(3歳)は仮面ライダーやウルトラマンが大好きで、毎日のように対決ごっこやお絵かきをしたり、主題歌を大声で歌って遊んでいます。

私自身も子供のころ変身ヒーローやロボットアニメが大好きで、ひたすらお絵かきに夢中になっていたのを今でも覚えています。

小学生のときは宇宙刑事ギャバンや太陽戦隊サンバルカン、アニメならゴライオンとかゴーショーグンとか、他にもガンダムやダンバインなど、とにかくその時目に入ってきたカッコいいものをひたすらお絵かきしてました。

小学校高学年から中学生あたりになるとプラモデルやラジコンなど、もっぱら工作にハマり始めます。

ガンプラについては最初のころこそ素組みで作っていましたが、中学生のころは何かしら説明書とは違う作り方で改造してました。

筋彫りしたり手足を伸ばしたりはもちろん、当時まだ完全変形のギミックを備えたプラモが少なかったので、1/144のダブルゼータガンダムを分離変形できるように改造してました。

高校に入るとすぐにエレキギターを始めます。

これまたギターの演奏もさることながらパーツ交換や改造が楽しくて、最初に親に買ってもらった初心者用の安いギターは手にして1年もしないうちに原型を失ってました。

こんな人間なので、今の仕事で取り扱っている糸加工や靴下編みの機械をいじるのが楽しくて仕方がないわけです。

今年の2月に中古の靴下編み機を5台購入し、1台ずつ手入れをしながら使っています。

中古品の場合ネジやパーツが揃っていなかったり、金属部品をグラインダーなど削ってあげないと使えなかったり、とにかくそのまま素直に動いてくれる機械はほとんどありません。

ちょっと動かしては機械が止まり、

「あれ?何でかな?」

と思ったらあやしい箇所を分解してみる。

時には専門の職人さんに電話で教わったり直接指導に来てもらったりしながら、おかしくなった原因と対処法を学びます。

そして出来るだけ自分で修理する。

これが楽しくて仕方がない。

修理した結果、機械が正常に動くのを見るのも楽しいし、修理のついでにパーツを磨いて機械が綺麗になったらそれをしばらく眺めているのが楽しい。

機械が正常に動くとちゃんと製品が出来上がってくるので、その製品を眺めたり触ったりするのも楽しい。

子供のころのお絵かきや工作は実用性がほとんどなかったのに比べると、製品が出来上がってくる今の方が誰かのお役に立てたりするのでやりがいが増してます。

音楽や芸術など、趣味で楽しんでいたものを職業にするのはとてもハードルが高い印象があります。

いわゆる「一握りの天才」だけがそれを許されているというやつです。

けれども私の場合たまたま工作好きが機械メンテナンスに役立っているので、趣味だけでお金を稼ぐのはさすがに無理だとしても、コツコツやってきたことは仕事の助けになるもんだなと実感してます。

工作以外にもお絵かきが会社の資料作りや商品作りに生かされていたり、大学のころにハマった料理作りが子育てや会社の昼飯作りに生かされていたり。

今になって感じるのは、お絵かきにしても工作にしても料理にしても、とにかくある期間夢中になって没頭していたのが良かったんだということです。

学校から帰ってきたらすぐにプラモデル作りに取り掛かって、ご飯やお風呂以外は起きている間中作業なんてことがざらにありました。

もちろんそのときは「これが将来何かの役に立つ」なんて一切考えてません。

好きなことをやりたいだけやっていたに過ぎないです。

けれど、これがとても大事なことなんだと今になってつくづく感じるわけです。

お絵かきや工作なんかは何年かやらなかった時期もありましたが、大人になって久しぶりにやってみたらすぐに勘が戻ってサクサク出来ました。

そして久しぶりにやってみると、やっぱりめちゃくちゃ楽しくてワクワクします。

ある時期しっかり身についたものは、技術だけじゃなくて楽しかった気持ちも含めてずっと自分の体に残るんだと思います。

なので子供が好きなことに夢中になっているときは、出来るだけ本人が納得するまで好きなだけやらせてあげるようにしてます。

もちろん「それが将来役に立つよ」なんていいません。

それはあくまで結果次第の話なので(笑)。

もしかしたら役に立つかもしれないし、そうでないかもしれない。

そんなことを考えずにやるのが「夢中になる」ということだと思います。

子供がお絵かきや遊びに没頭している姿を見て感じた話でした。

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