今更ですが当社のことを改めてご紹介したいと思います。

6月から書き始めたこのブログ、数えてみたら投稿した記事の数が60を超えてました。

このブログの1個の記事にかける時間はだいたい1時間と決めているので、なんだかんだでこの半年の間に累計60時間も文章を書いていることになります。

学生時代のレポートでもこんなにがんばって書いた記憶が無いので、まぁよく書いたなと思ってます。

そもそもこのブログは当社が新たに始めたTシャツブランド「東大阪繊維研究所」の商品案内や作る際のエピソードなんかをご紹介して行こうと思って始めました。

しかし、よくよく見てみるとこの「当社」という部分についてちゃんと説明された記事が無い。

元々私たちの会社を良く知ってくれている方たちにとっては説明の必要も無いのかもしれませんが、業界外の人たちにとってはどんな人物がこのブログを書いているのかまったく分からないのではないかと思ったので、改めて基本的なことをご紹介しておきたいとおもいます。

当ブログを連載しているのはエップヤーン有限会社の代表取締役である私こと筒井利彦(42歳男性)です。

エップヤーン有限会社は2000年8月に私が両親と一緒に3人で始めた会社です。

大阪府東大阪市で営業しており、アパレル企業様向けにニットセーター用の糸を企画・製造・販売しています。

会社を始めた当初はごく少量のサンプルだけを作成できる卓上の小型試作機で糸を作り、生産のほとんどは外部の工場さんにお任せしていました。

しかし、外部環境の変化などもあって2013年に社内に撚糸機を導入して以降は毎年新しい設備を購入し、自社内での糸作り環境を整備してきました。

今は創業メンバー3人に加えて社員3名、パートさん2名の会社になりました。

創業当初の主な商品はコットンでしたが、17年たった今の主力商品はリネンです。

中でも「ANTWARPE」という品番で販売しているリネンが当社の主力商品で番手は2/36NMです。
(番手というのは糸の太さを表していまして、この表記の方法でいくと右側の数字が多くなるほど糸は細くなります。)

リネンという糸は非常に扱いの難しい糸で、糸が硬くて編みにくいことと糸が切れやすいこと、編んだニットが洗濯することによってよじれてしまう斜行という現象がおきやすいことが良く問題になります。

これらの問題の解決に長年取り組み染色や撚糸など技術的な部分を改善することによって、リネンが本来持つドライで清涼感のある風合いを残したまま、編みやすくて切れにくく斜行も発生しにくい糸の加工法を確立し、これを強みとしてさまざまなリネン糸の販売に力を入れています。

ちなみにこちらが当社の品番ANTWARPE2/36NMの色番101Blackの編地で取得した日本紡績検査協会の試験データです。
洗濯後の布目曲り1.3%というデータですが、許容範囲が5%とされているので洗濯してもほぼ問題ないといえる数値です。

2年前からはリネン1/36NMの原糸についてコンテナ単位での購入を開始し大幅に在庫数量を増やすことにしてデリバリーの安定化も図り、その原料をアレンジすることによって各種の新商品の開発にも取り組んでいます。

ちなみに、通常のニット糸は双糸といわれる2本撚糸の状態で使用されることが多いため、ANTWARPEは双糸である2/36NMの番手で在庫しておりますが、当社ではまず単糸の状態で染色してから双糸に撚糸するため、1/36NMの染め糸も常に在庫販売しております。

今後は横編みニット業界だけではなく、丸編みや織物、手芸糸などの業界にも商品を販売できればと考えています。
せっかく良い糸が手元にあるので、個人の方に向けての手芸用リネン糸の販売なんかもスタートしようかなと思ってまして、このあたりのお話はまた追々ご紹介したいと思っております。

もちろん創業当初から扱っているコットンやその他素材についても継続的に商品開発を行っていますが、目下のところはリネンのニット糸に強みのある糸屋さんというのが分かりやすい説明になるでしょうか。

このリネンをはじめとする様々なニット糸の研究によって得た技術や知見を生かせば上質なTシャツを作ることが出来るはずだ!という確信のもとに今年あらたに東大阪繊維研究所というTシャツブランドを始めることにしました。

ということで、今更ながら会社の自己紹介なんかをしてみたわけですが、これでちょっとは実体がイメージしやすくなったでしょうか。。。

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