コットンの樹脂加工糸「ドライチュニカ」のシリーズがとても好評なので、来期に向けてガツンと在庫を積み増ししていますよ!

今年はセーター用糸の新商品もいろいろと作ってるんですが、それについての記事がなかなか書けておらずで申し訳ありません!

年明けに「今年は糸作りのアイデアを500個以上出す!」と決めまして、それに基づいて日々新しいのを作ってます。

色々と作って各地に商品提案に伺ってますが、やはり去年あたりから本格的に販売を始めたドライチュニカのシリーズがとても人気です。

ドライチュニカは糸の表面に樹脂の被膜を乗せることでサラサラの風合いと軽さを生み出す糸加工です。

当社では主に空紡という方法で紡績したムラ感の強いコットンにドライチュニカ加工を施した糸を定番として在庫しおります。

品番はNEWTONとGAUSS。

どちらも100%CottonでNEWTONが2/34NM、GAUSSが2/17NMです。

この2品番に加えてそれぞれをリネンと撚糸したり、コーマ糸と撚糸したりと様々なアレンジを加えて多種多様な品番を展開しているのですが、やはり人気はベーシックな2/34NMと2/17NMになります。

春先から多くの方に資料を見ていただき、この2品番の人気がかなりあるという手ごたえを感じたので、来季に向けてかなりの量で糸の在庫を積むことに決めました。

最終的にどのくらいの量になるかまだはっきり確定させていないですが、現時点ですでにそれぞれの番手を数トン単位で仕込んでいます。

これはドライチュニカ加工の評判が良いというのもあるのですが、それとは別にシーズンに入ると加工場さんの生産スペースが埋まってしまうというのがもう一つの大きな理由です。

春夏物のオーダーは例年9月くらいに出始めます。

そこから糸を作りセーターを編んで、早ければ2月頭のいわゆる梅春という時期に発売するのが春物の最初になるかと思います。

コロナ以前であれば仮に1000キロのオーダーを9月末にもらえば、そこから原料を仕込んで加工しても10月末にはなんとか全量出荷できていましたが、今は到底そんなスピード感で糸を作ることはできません。

理由は前回のブログにも書いた通り、加工場さんがどんどん閉業していってるからです。

コロナで体調を崩してしまいそのまま工場を閉めた人もいれば、コロナで仕事が減ったことで廃業をやむなくされた人もいます。

結果的にここ数年でかなりの数の工場さんが無くなり、5年前なら2か月でできていた商品も3~4か月かかるのが当たり前になってしまいました。

この状況に対応するには可能な限りの準備をしておく必要があるということで、ある程度の量の染め糸を持っておくことや染める前の撚糸などを進めています。

「商品は魅力的だけど納期が遅い」ということでは結局お客さんに喜んでもらうことはできないので、ここはちょっと無理をしてでも積んでおこうかなと思ってます。

世の中的にはSDG’sの観点から過剰在庫を悪とみなす傾向にあったりしますが、洋服の在庫を減らしつつ売り上げをキープするということは、商品の滞留時間を減らしつつ短サイクルで服を作る必要があります。

そのためには材料がある程度早くに出荷される必要があって、結局は我々糸屋が完成品の糸を持っていなければ成り立たないということです。

つまりSDG’sのためにやっているのだ!

と思って在庫を積み増ししてるんですけど、この考え方合ってますか?

それはともかく、

サラサラの肌触りで軽いニットが仕上がる空紡コットンのドライチュニカ加工糸NEWTON 2/34NMとGAUSS 2/17NMが在庫も豊富に揃ってとてもお勧めですよ!

ということです。

よろしくお願いします。

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